近所の商店街で、店先のポスターに載ったQRコードを見かけました。雨風にさらされたのか、角がベリッと破れて、模様の一部がなくなっています。「これはさすがに無理だろう」と半信半疑でスマホをかざしたら、一瞬でお店のページが開きました。欠けているのに、読める。そんな不思議な経験はありませんか。
この記事では、ソフトウェア開発歴40年超の元エンジニアである私ヒロが、QRコードが一部欠けても読める理由を、数式を一切使わない謎解き形式で説明します。あわせて、自分でQRコードを作るときの注意点まで押さえられます。
先に結論を少しだけ。あれは偶然でも、スマホが優秀なのでもありません。QRコードは最初から「欠けること」を見越して作られているのです。
※本記事はWindowsパソコンを前提にしています。
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記事の内容について
本記事は、筆者(ヒロ)の実体験や調査をベースに構成しています。ただし、読者の皆様に分かりやすく解説するため、また筆者や関係者のプライバシーを保護するため、登場人物・時期・環境・金額などの細部を一部変更したり、一般的な事例やフィクションを織り交ぜたりしている場合があります。すべての記述が筆者の個人的な事実そのままとは限りません。
また、記事内に登場する人物(テル・タケシなど)は、内容を分かりやすくお伝えするための架空のキャラクターであり、実在の人物との会話を記録したものではありません。
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1. 角が破れたQRコードが、なぜ普通に読めたのか?

まずは今回の「謎」を整理しましょう。パソコン教室仲間のテルさんが、こんな話を持ち込んできました。
テルポスターのQRコード、角が破れてたのに読めたのよ。あれって偶然?それとも私のスマホが優秀なの?
タケシスマホが欠けた部分をそれっぽく推測してるんだろ。だからたまに変なサイトに飛ぶんだよ。
ヒロ推測じゃないんだ。実はQRコードは、最初から「欠けること」を見越して予備の情報を持ち歩いているんだよ。
タケシくんの説、いかにもありそうですよね。でも、これは誤解です。もしスマホが欠けた部分を「たぶんこうだろう」と推測で補っているなら、読み取るたびに違う答えが出て、間違ったサイトに飛ぶ事故が続出しているはず。実際には、読めるときは正しく読め、読めないときは潔く「読めません」となる。ここが推理の出発点です。
この記事で解く謎は3つあります。
- 謎その1:なぜ一部が欠けても、正しく読めるのか
- 謎その2:三隅にある大きな四角は、いったい何者なのか
- 謎その3:「欠けても読める」の限界はどこにあるのか
それでは、捜査開始です。最初の手がかりは、意外なところにありました。
2. 第一の手がかり ロゴ入りQRコードは「わざと」欠けている

最初の手がかりは、街でよく見かける「真ん中に会社のロゴが乗ったQRコード」です。結論から言うと、あれこそが「欠けても読める仕組みが最初から設計に入っている」動かぬ証拠なんです。
考えてみてください。ポスターの破れや汚れは「事故」です。でも、ロゴ入りQRコードは違います。作った側が、意図的に、コードの真ん中を絵で潰している。もし欠けたら読めなくなるなら、天下の大企業がそんな危険な真似をするはずがありません。
つまり消去法でこうなります。作り手は「ここまでなら潰しても読める」と確信してロゴを置いている。QRコードには、欠けを前提にした何かが最初から仕込まれているはずだ、と。
2.1 「読める前提」で作られている証拠
実際、世の中には「デザインQRコード」という分野があって、中央にロゴやイラストを入れたQRコードが商品として流通しています。私も現役時代、販促物の仕事でこの手のコードを扱ったことがありますが、制作側は「どこまで潰してよいか」をきちんと計算して作っています。行き当たりばったりの博打ではないんですね。

じゃあ何すか、最初から「穴が空いても平気」な想定で作ってあるってことっすか?

その通り。しかも「平気」の正体がなかなか賢いんだ。次の手がかりで種明かしをしよう。
3. 第二の手がかり QRコードは「予備の情報」を持ち歩いていた

いよいよ核心です。QRコードが欠けても読める理由。それは、あの白黒の模様の中に、本来のデータに加えて「予備のデータ」が一緒に詰め込まれているからです。専門的には「誤り訂正」と呼ばれる仕組みですね。
3.1 大事な手紙は「控え」と一緒に送る(誤り訂正のたとえ話)
誤り訂正のイメージは、こう考えると分かりやすいですよ。大事な手紙を届けたいとき、同じ内容の「控え」を作って、複数の封筒に分けて入れておくんです。道中で1通が雨に濡れて読めなくなっても、残りの封筒の中身を突き合わせれば、元の文面を完全に復元できる。
QRコードの白黒の模様は、この「本文の封筒」と「控えの封筒」が一枚の絵にぎっしり同居している状態です。だから一部が破れても汚れても、残った部分から元の情報を計算で正確に復元できるんですね。推測ではなく、答えがひとつに決まる復元です。ここがタケシくんの俗説との決定的な違いですよ。
この復元計算の方法には「リード・ソロモン符号」という名前が付いています。名前だけ聞くと外国の探偵コンビみたいですが、中身は数学の塊なので、この記事では名前の紹介だけにとどめておきます。
もう少し詳しく知りたい人へ:リード・ソロモン符号とは
リード・ソロモン符号は、1960年に発表された誤り訂正の代表的な方式です。データを一定の長さのブロックに分け、各ブロックに数学的な計算で作った「訂正用データ」を付け加えます。受け取った側は、この訂正用データを使って「どこが壊れたか」を特定し、元の値を計算で割り出します。
単純な「同じものを2部持つ」方式より効率がよく、少ない予備データで多くの欠けを直せるのが特長です。QRコードのほか、CDやDVD、地上デジタル放送など、幅広い分野で使われています。
3.2 誤り訂正レベルは4段階(L・M・Q・H)
面白いのはここからです。QRコードは「控えの封筒を何通入れるか」を、作るときに4段階から選べるようになっています。これを誤り訂正レベルと呼びます。
| レベル | 復元できる欠けの目安 | 向いている用途 |
| L | 約7% | 汚れにくい画面表示など |
| M | 約15% | 一般的な用途(標準的な選択) |
| Q | 約25% | 屋外や工場など汚れやすい場所 |
| H | 約30% | ロゴ入り・特に汚れやすい場所 |
最高レベルのHなら、全体の約3割が欠けても復元できる設計です。数値は開発元であるデンソーウェーブの公式サイト(QRコードドットコム)に掲載されています。
ただし、ここは正直にお伝えします。「約3割」はあくまで条件付きの目安です。欠ける場所や汚れ方によっては、それより少ない欠けでも読めない場合があります。後ほど説明する「三隅の四角」や「余白」がやられると、誤り訂正でも救えません。万能の魔法ではないんですね。
もうひとつ、タダで強くなれるわけでもありません。控えの封筒を増やせば増やすほど、同じ内容でもマス目の数が増えて、コードは細かく、大きくなります。強さと引き換えに場所を取る。このあたりの割り切りは、いかにも工学の道具らしいところです。
3.3 ロゴ入りQRコードの正体:復元力の「余白」を逆手に取る
さて、これで謎その1が解けました。ロゴ入りQRコードの正体は、誤り訂正レベルを高くして、「欠けてもいい枠」の中に計画的にロゴを置いたものです。壊れているのではなく、最初からロゴのために席を空けてある。汚れや破れという「事故」に備えた保険を、デザインという「演出」に転用した、なかなか粋な発想ですよね。

なるほどねえ。壊れてたんじゃなくて、最初からロゴさんに席を空けてあげてたのね。

いい表現ですね。招待席みたいなものです。ただし席を空けた分、他の場所の欠けには弱くなるので、そこは覚えておいてください。
4. 三隅の四角と白い余白 名脇役たちの役割

謎その2に進みましょう。QRコードの三隅にある、あの大きな二重の四角。実はあれ、データそのものではありません。「ここにQRコードがありますよ」とカメラに教えるための目印です。
4.1 三隅の大きな四角は「ここにいますよ」の目印(切り出しシンボル)
この四角の正式名称は「切り出しシンボル」(ファインダパターンとも呼びます)。カメラに映った雑多な風景の中から、QRコードの位置と傾きを一瞬で見つけ出すための部品です。
三隅に置いてあるのがミソでしてね。四角が3つ見つかれば、「どこからどこまでがコードか」「どっちが上か」が計算で分かります。だからQRコードは、斜めだろうが逆さまだろうが読み取れる。スーパーのレジで店員さんがバーコードの向きを揃えてかざしているのと比べると、この「向き不問」がどれだけ楽か分かります。
そして重要なのは、この三隅の四角が欠けると話が変わることです。データ部分の欠けは予備データで復元できますが、目印そのものが見つからないと、そもそも「QRコードがある」と認識できません。名脇役どころか、実は主役級の働きをしているわけです。
4.2 周りの白い余白(クワイエットゾーン)を潰すと読めなくなる
もうひとり、地味ながら欠かせない脇役がいます。QRコードの周囲にある白い余白、その名も「クワイエットゾーン(静かな領域)」です。
この余白は飾りではありません。「ここから先は背景で、ここまでがコードです」と境界を教える、額縁の役割を持っています。チラシ作りでありがちなのが、レイアウトを詰めたくてQRコードのすぐ横まで文字や飾り罫を寄せてしまう失敗。額縁が潰れると、カメラはコードの輪郭を切り出せなくなり、データが1マスも欠けていないのに読めないという残念な事態が起きます。
「欠けに強い」QRコードにも、こうした急所がある。これが謎その3、「限界はどこにあるのか」の答えの半分です。残り半分は、後半の「作るときの注意」でお話しします。
5. 真相 壊れないようにではなく、壊れても直せるように

ここまでの捜査結果をまとめると、QRコードの真相はこう言えます。「壊れないように作る」のではなく、「壊れても直せるように作る」。この設計思想こそが、あの小さな白黒模様の正体です。
私はソフトウェア開発の世界に40年以上いましたが、この考え方は骨身に染みています。印刷はかすれる、紙は破れる、電波は乱れる、部品は劣化する。「エラーを絶対に起こさない」ことを目指すより、「エラーは必ず起きる」と認めて、起きたときに直せる仕組みを先に用意しておく。その方が、結果として壊れにくいシステムができるんです。若い頃は「完璧に作ればいいじゃないか」と思っていましたが、現場で何度も痛い目を見て、ようやくこの謙虚さの意味が分かりました。
5.1 CDも地デジもハードディスクも、同じ考え方でできている
実はこの誤り訂正、QRコード専用の魔法ではありません。あなたの身の回りのデジタル機器に、ほぼ例外なく入っている基盤技術です。
- CD・DVD:細かい傷が付いても音飛びせず再生できるのは、円盤上に予備データが焼き込まれているから
- 地上デジタル放送:多少電波が乱れても映像が崩れないのは、放送データに訂正用の情報が織り込まれているから
- ハードディスク・SSD:記録面のわずかな読み取りエラーを、内部で日常的に訂正しながら動いている
傷だらけのCDが平気な顔で音楽を鳴らすのも、破れたポスターのQRコードが読めるのも、根っこは同じ思想です。こうして並べてみると、私たちのデジタル生活は「エラーと共存する技術」に支えられている、と言ってもいいくらいですね。
5.2 QRコードは日本生まれ。特許を開放したから世界に広まった
ちなみにこのQRコード、生まれは日本です。1994年、自動車部品メーカーのデンソー(現在の開発部門はデンソーウェーブ)が、工場の部品管理のために開発しました。従来のバーコードでは情報量が足りず、油汚れにも耐える必要があった。「汚れる現場で使う」前提が、あの誤り訂正の強さを育てたわけです。
そして特筆すべきは、開発元が規格を公開し、特許を保有しながらも規格に沿った利用には権利行使しない方針を取ったこと。誰でも無料で作れて読めるからこそ、QRコードは国境を越えて、レストランのメニューから各国の決済サービスにまで広がりました。技術の中身だけでなく、広め方まで含めて見事な仕事だと、同じ技術屋の端くれとして頭が下がります。

「壊れないように」ではなく「壊れても直せるように」。これはデジタルに限らず、人生の設計にも効く考え方だと思いますよ。
6. やってみよう 自分のQRコードで「欠け実験」(Windows)

仕組みが分かったら、自分の目で確かめてみたくなりませんか。ここからは、Windowsパソコンで自分のQRコードを作り、「本当に欠けても読めるのか」を実験する手順です。特別なソフトのインストールは不要ですよ。
先にひとつだけ、大事なお願いです。実験は必ず「自分で作ったQRコード」で行ってください。お店の決済用QRコードなど、他人のQRコードに紙を貼ったり隠したりするのは、迷惑行為やトラブルのもとです。
6.1 EdgeでQRコードを作る(インストール不要)
Windowsに入っているブラウザのMicrosoft Edgeには、表示中のページのQRコードを作る機能が標準で付いています(執筆時点)。手順は次の通りです。
お気に入りのサイトなど、QRコードにしたいページをMicrosoft Edgeで開きます。練習ですから、どのページでも構いません。
メニューから「このページのQRコードを作成」を選びます。画面にQRコードがポンと表示されます。
表示されたQRコードの下の「ダウンロード」を押すと、PNG画像として保存できます。印刷して使う場合はこの画像を使いましょう。
このほか、ブラウザで使える無料のQRコード作成サービスもたくさんあります。一例として、誤り訂正レベル(L・M・Q・H)を自分で選べるサービスもあるので、「レベルを変えると模様の細かさが変わる」のを見比べてみるのも面白いですよ。
6.2 紙で隠して読めるか試してみる
QRコードが用意できたら、いよいよ欠け実験です。印刷した紙でも、パソコンの画面に表示したままでも実験できます。
スマホのカメラをかざして、作ったQRコードが正常に読めることを確かめます。これが実験の基準点です。
コードの端や真ん中を付箋で少し隠して、読めるか試します。隠す面積をじわじわ増やして、「どこまで耐えるか」を観察しましょう。
今度は三隅の大きな四角のひとつ、そして周りの白い余白を隠してみます。データ部分よりずっと少ない面積で読めなくなるはずです。
私も原稿を書きながら手元で試しましたが、データ部分は思った以上に隠しても粘るのに、三隅の四角を1つ隠した途端にスマホが黙り込む。この「強さと急所」の落差は、実際にやってみると記事の説明が体で分かります。老眼鏡と付箋があれば5分でできる理科の実験、といったところですね。

真ん中ガッツリ隠しても読めるの、ちょっと感動なんすけど。逆に角の四角は隠した瞬間ダメっすね。

いい観察だね。データの欠けは予備で直せるけど、「ここにいますよ」の目印は代わりが利かない。急所の場所が分かれば、作るときの注意点も見えてくるよ。
7. 作るときの注意 誤り訂正レベル・サイズ・余白・偽QRコード

最後は実益の話です。チラシ・名刺・回覧板などに自分のQRコードを載せたい方向けに、失敗しないための要点を3つに絞ってお伝えします。
7.1 誤り訂正レベルの選び方(迷ったらM、汚れる場所はH寄り)
作成サービスでレベルを選べる場合の目安は、次の通りです。
| 使い方 | おすすめレベルの目安 | 理由 |
| パソコンやスマホの画面に表示 | L〜M | 汚れ・破れの心配が少ないため |
| 名刺・チラシ・回覧板に印刷 | M〜Q | 印刷のかすれや折り目に備えるため |
| 屋外掲示・ロゴ入りにする | Q〜H | 雨風・日焼け・意図的な欠けに備えるため |
レベルを上げるほど頑丈になりますが、その分マス目が細かくなるので、小さく印刷すると今度は読み取りにくくなります。強さとサイズは天秤の関係、と覚えておくとよいですね。迷ったら標準的なMで十分なケースが多いとされています。
7.2 印刷サイズと余白の鉄則
誤り訂正レベル以前の問題として、印刷まわりの基本を押さえておきましょう。私が販促物の現場で見てきた「読めないQRコード」の原因は、たいていこのどれかでした。
- 小さくしすぎない:目安として2cm角以上。マス目が潰れるとレベルHでも救えません
- 余白を確保する:周囲に白い余白(クワイエットゾーン)を残し、文字や飾りを密着させない
- 色のコントラストを保つ:背景は明るく、コードは濃く。おしゃれな薄色は読み取り失敗のもと
- 配る前に必ず実機テスト:印刷したら自分のスマホで読み取り確認。この一手間が一番の保険です
7.3 偽QRコード(貼り替え詐欺)に気をつける
最後に、読み取る側の注意をひとつ。ここまで「QRコードは賢い」という話をしてきましたが、「正しく読める」ことと「中身が安全」なことは、まったくの別問題です。三隅の四角がきれいに揃った立派なQRコードでも、その飛び先が詐欺サイトである可能性は排除できません。
実際、正規のポスターや案内板のQRコードの上に、偽のQRコードのシールを貼り付けて偽サイトへ誘導する手口(クイッシングと呼ばれます)が国内外で報告されています。詳しくはJSSEC(日本スマートフォンセキュリティ協会)の解説コラムなどで注意喚起されています。
とはいえ、怖がりすぎる必要はありません。対策は落ち着いたものです。読み取った直後に表示されるURLをひと目確認する、シールが上から貼られた形跡がないか見る、お金や個人情報の入力を求められたら一度立ち止まる。この3つを習慣にすれば、リスクはぐっと減らせます。仕組みを知っているあなたなら、もう大丈夫ですよ。
8. よくある質問

- QRコードはどこまで欠けても読めますか?
-
誤り訂正レベルが最高のHで「約30%」が復元の目安です。ただしこれは条件付きの数値で、三隅の切り出しシンボルや周囲の余白が欠けた場合は、それより少ない欠けでも読めなくなります。
- 真ん中にロゴや写真を入れても大丈夫ですか?
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誤り訂正レベルH(約30%復元)で作り、ロゴの面積をその範囲内に収めれば読めるケースが多いとされています。ロゴ入り対応の作成サービスを使い、完成後に必ず実機で読み取りテストをしてください。
- 汚れて読めなくなったQRコードは直せますか?
-
読み取る側で修復する方法は基本的にありません。自分が発行したものなら、元のURLから新しいQRコードを作り直して貼り替えるのが確実です。誤り訂正は「作る時点で仕込む保険」であり、後から追加はできません。
- 色付きやおしゃれなデザインのQRコードでも読めますか?
-
背景とコードの明暗差(コントラスト)が十分にあれば、黒以外の色でも読める場合が多いです。ただし薄い色や背景との同系色は読み取り失敗の定番原因です。作ったら必ず複数のスマホで読めるか確認しましょう。
- QRコードを読み取っただけでウイルスに感染しますか?
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カメラで読み取っただけで感染するケースは基本的にありません。危険なのは、読み取った先の偽サイトで情報を入力したり、アプリのインストールに進んだりした場合です。読み取り後に表示されるURLの確認を習慣にしてください。
- 無料サービスで作ったQRコードに有効期限はありますか?
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URLをそのまま変換した「静的」なQRコードには期限がなく、リンク先が生きている限り使えます。一方、サービス側のサーバーを経由する「動的」タイプは、契約や無料期間の終了で使えなくなる場合があります。作成時にどちらの方式か確認しておくと安心です。
9. まとめ 謎は解けた

今回の捜査で解けた3つの謎を、最後にもう一度並べておきます。
- 謎その1:欠けても読めるのは、予備データによる「誤り訂正」が最初から仕込まれているから。ロゴ入りQRはその余力を逆手に取った招待席
- 謎その2:三隅の四角は「ここにいますよ」の目印(切り出しシンボル)。白い余白は境界を教える額縁
- 謎その3:限界はある。目印と余白が急所で、「約3割」は条件付きの目安。そして読めることと安全は別問題
「壊れないように、ではなく、壊れても直せるように」。QRコードの模様に込められたこの設計思想は、CDにも地デジにも、私たちのデジタル生活の土台にも流れています。明日、街でQRコードを見かけたら、三隅の四角にそっと目をやってみてください。昨日までとは違う景色に見えるはずですよ。
さて、次回のパソコンミステリー講座は、また身近なところに潜む謎を取り上げる予定です。パソコンの「当たり前」の裏側には、まだまだ面白い種明かしが眠っています。どうぞお楽しみに。
QRコードが一部欠けても読めるのは、偶然でもスマホの推測でもなく、「欠けること」を織り込んで予備の情報を持ち歩く設計だからでした。三隅の四角と白い余白という名脇役、そして「最大約3割」という条件付きの限界まで、謎はすべて回収できましたね。
次はぜひ、ご自分のQRコードで欠け実験を試してみてください。仕組みを体で理解した経験は、チラシ作りにも詐欺への警戒にも、きっと効いてきます。それでは、次回の謎でお会いしましょう。
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