クリエイター向けの「時短」ツールとして知られる左手デバイス XPPen ACK05ですが、実はパソコンでYouTubeを観る時の「究極のリモコン」としても使えることをご存じでしょうか。このセクションでは、なぜACK05が動画視聴を快適にするのか、その理由と基本的な考え方について解説します。リラックスした姿勢で、キーボードやマウスに触れることなく、すべての操作を手元で完結させる。そんな未来の視聴体験をご紹介します。
左手デバイスが究極のYouTubeリモコンになる?
なぜACK05をYouTubeリモコンに?
XPPen ACK05は、本来イラスト制作や動画編集のショートカットを登録するためのデバイスです。
しかし、その「好きなキー操作を自由に登録できる」という特性は、他の用途にも応用出来ます。
パソコンでYouTubeを観る時、「ちょっと巻き戻したい」「次の動画を見たい」と感じるたびに、キーボードやマウスを操作するのは少し面倒ではありませんか。
特に、ベッドやソファでくつろぎながら動画を観ている時は、その手間が集中を妨げます。
XPPen ACK05をリモコンとして使えば、再生、停止、早送り、再生リストの動画選択といったあらゆる操作を、この小さなデバイス一つで行えるようになります。
ワイヤレスなので、パソコンから離れた場所でも操作可能です。
これは、いつもの動画視聴を、まるで映画館のような特別な体験へと変える、新しい発想の活用法なのです。


私のYouTube用ACK05設定
XPPen ACK05をYouTubeリモコン化するための設定を紹介します。
基本は、YouTubeで再生リストを作成して、再生リストを起動、操作します。
起動したYouTubeのウィンドウを閉じる操作も登録しています。

再生リスト作成
再生したいYouTube動画を集めた再生リストを作成します。
私は、「ヘビロテ」、「インプット」、「ライブカメラ」という再生リストを作成しました。
「ヘビロテ」はよく聞く音楽のYouTube動画を集めました。
「インプット」は勉強用の、例えばAIの動画などで作りました。
「ライブカメラ」は安らぐための動画集にしました。草津温泉の動画が好きです。
再生リストの起動
ACK05でブラウザを起動する設定を見つけられなかったので、ブラウザを起動するバッチファイルを作成して、そのバッチファイルを起動することにしました。
バッチファイルは以下の内容をメモ帳などで記載して、拡張子を「.bat」にしたものです。
「start chrome.exe –new-window “https://www.youtube.com/~~~”」
・「start」:Windows のコマンドです。指定したプログラムを実行したり、指定したURLでブラウザを開いたりします。
・「–new-window」:新しいウィンドウを開くことを指定します。
・「“https://www.youtube.com/~~~”」:開くYouTubeのURLを指定します。ここでは再生リストの最初の動画のURLを指定することで、その再生リスト全体を指定したことになります。
(拡張子「.bat」のファイルは、クリックすると記述された内容を実行するので、念のため実行しても問題ないか記述した内容を確認してからが実行するのが安全です。)
バッチファイルに記述するURLは以下のように再生リストの1番目の動画のURLを取得して、記述します。
例:「ヘビロテ」用の再生リスト画面

YouTube_再生リスト_ヘビロテ.bat
ファイルの内容
「start chrome.exe –new-window “https://www.youtube.com/~~~”」
上記の「”https://www.youtube.com/~~~”」には、再生リスト「ヘビロテ」の最初の動画のURLを記述します。
YouTube_再生リスト_インプット.bat
ファイルの内容
「start chrome.exe –new-window “https://www.youtube.com/~~~”」
上記の「”https://www.youtube.com/~~~”」には、再生リスト「インプット」の最初の動画のURLを記述します。
YouTube_再生リスト_ライブカメラ.bat
ファイルの内容
「start chrome.exe –new-window “https://www.youtube.com/~~~”」
上記の「”https://www.youtube.com/~~~”」には、再生リスト「ライブカメラ」の最初の動画のURLを記述します。
私のYouTube用ACK05設定


「ヘビロテ」:K8キー

「インプット」:K4キー

「ライブカメラ」:K1キー

「再生 / 停止」:K9キー

「早送り」:K5キー

「巻戻し」:K2キー

「ミュート」:K6キー

「画面閉じる」:K3キー

「Ⅰ/Ⅱ/Ⅲ/Ⅳ 切り替え」:K10キー

「全画面/都城画面 切り替え」:K7キー

ホイール操作
ホイール操作は、ホイールの真ん中のボタンを押すことで、4つの操作を切り替えます。
操作を選んだ後で、ホールを右や左に回すことで操作を実施します。
画面の下に選択する様子が映るので、操作したいものを選んで、ホイールを回します。

私は以下のように設定しています。

① 左まわり:前の動画に移動(Shift + P)/ 右まわり:次の動画に移動(Shift + N)

② 左まわり:Shift + ,(<):再生速度を遅くする / 右まわり:Shift + .(>):再生速度を上げる

③ 左まわり: Ctrl + Shift + Backtab:前のタブへ移動 / 右まわり:Ctrl + Tab:次のタブへ移動

④ 左まわり: volume down:音量を下げる / volume up:音量を上げる




XPPen ACK05の一般的な設定
XPPen ACK05は、イラストや動画編集の作業をスピードアップさせるための便利な道具、左手デバイスです。このセクションでは、製品の基本的な情報とスペックを分かりやすく紹介します。さらに、多くのクリエイターがこの時短左手デバイスを選ぶ3つの大きな特徴、つまり驚きの価格、使いやすいデザイン、そして便利な接続方法について詳しく解説します。
製品概要とスペック早わかり表
XPPen ACK05は、クリエイティブな作業の効率を上げるために設計されたワイヤレスの左手デバイスです。
パソコンでの作業の時、キーボードのショートカットを左手で操作するのは少し大変ではありませんか。
このデバイスを使えば、よく使う操作を10個のキーとダイヤルに登録して、指先だけでサッと呼び出せます。
特にイラスト制作や動画編集のように、たくさんのショートカットを使う作業で力を発揮するでしょう。
「時短」をかなえるこの左手デバイスは、初心者の方が最初に手にする一台として、とてもおすすめのモデルです。
以下に製品の詳しいスペックをまとめました。
製品名 | XPPen ACK05 ワイヤレスショートカットリモート |
寸法 | 127.55 x 70.49 x 10mm |
重量 | 75g |
材質 | プラスチック+シリコン |
キー数 | 10個のカスタマイズ可能なキー + 1個のメカニカルダイヤル |
キースイッチ | パンタグラフ式 |
接続方法 | Bluetooth 5.0、2.4GHzワイヤレスレシーバー、USB-C有線接続 |
バッテリー容量 | 1000mAh/3.7V |
連続動作時間 | 約300時間 |
対応OS | Windows, macOS, Linux |


XPPen ACK05がクリエイターに選ばれる3つの特徴
なぜ多くのクリエイターが、数ある左手デバイスの中からXPPen ACK05を選ぶのでしょうか。
その理由は、主に3つの大きな魅力にあります。
1つ目は、圧倒的なコストパフォーマンスです。
本格的な左手デバイスは高価なモデルが多い中、XPPen ACK05は非常に手に入れやすい価格で提供されています。
趣味で始めたばかりの方や学生さんでも、気軽に導入を検討出来るでしょう。
2つ目は、柔軟な接続性と優れた携帯性です。
Bluetooth、専用レシーバー、有線接続という3つの方法に対応しているため、どんなパソコン環境でも困りません。
本体はとても薄くて軽いので、家だけでなくカフェや学校へ気軽に持ち運んで作業が出来ます。
3つ目は、初心者にも分かりやすい直感的な操作感です。
10個のボタンとクルクル回せるダイヤルは、複雑なキーボード操作をシンプルに変えてくれます。
難しいことを考えなくても、指先の感覚でツールを切り替えたり、画面を拡大したり出来るようになります。
これらの特徴が、作業の「時短」を求める多くの人々にとって、XPPen ACK05を魅力的な選択肢にしています。


XPPen ACK05 開封レビュー!同梱物と外観を徹底チェック
ここでは、XPPen ACK05が実際に手元に届いた時の様子を詳しくレビューします。高級感のあるパッケージから、中に入っている付属品の一覧、そしてデバイス本体のデザインや手に取った時の質感、キーの押し心地まで、購入前に知りたいポイントを徹底的にチェックしていきます。
パッケージ内容と付属品一覧
XPPen ACK05を購入すると、しっかりとした作りの箱に入って届きます。
まるでスマートフォンのような高級感のある箱で、開ける時のわくわく感があります。
箱の中には、デバイス本体の他に、すぐに使い始められるように必要な付属品がすべてそろっています。
何が入っているか、以下にリストでまとめました。
- ACK05 本体
- USB-C to USB-A ケーブル(L字型)
- 2.4GHz USBワイヤレスレシーバー
- ショートカットキーステッカー
- クイックガイド
- 保証書
特に、L字型のUSBケーブルが付属しているのは嬉しいポイントです。
充電しながら使う時でも、ケーブルが邪魔になりにくいように工夫されています。
また、どのキーにどの機能を割り当てたか忘れないように貼れるステッカーも付いています。


本体のデザインと質感、キーの感触
箱から取り出したXPPen ACK05本体は、とてもスリムで洗練されたデザインです。
表面はマットな質感のプラスチックで、指紋が付きにくく、安っぽさを感じさせません。
手に取ると、その軽さと薄さに驚くでしょう。
本体の側面には電源スイッチとUSB-Cポートが配置されています。
裏面には4つの滑り止めゴムが付いており、机の上に置いた時にしっかりと安定します。
キーはノートパソコンのキーボードによくあるパンタグラフ式です。
軽い力で押すことができ、カチカチと大きな音はしません。
そして、左上にあるメカニカルダイヤルは、回すと「カチカチ」と心地よいクリック感があり、とても操作しやすいです。
一つ一つのパーツが、使いやすさを考えて丁寧に作られている印象を受けます。


XPPen ACK05の魅力的な機能とメリット
XPPen ACK05が持つ具体的な機能の魅力と、それがもたらすメリットを深く掘り下げます。10個のキーを何倍にも活用できるカスタマイズ機能、感覚的に操作できるダイヤルの秘密、使う場所を選ばないワイヤレス接続の利便性、そして持ち運びを楽にする薄型デザインと驚きのバッテリー性能について、一つずつ詳しく解説します。
カスタマイズ自在な10個のショートカットキー
XPPen ACK05の最大の魅力は、10個のキーに好きなショートカットを自由に設定出来る点です。
「でも、10個だけだと足りなくならない?」と思うかもしれません。
心配は無用です。
このデバイスには「キーグループ」という機能があり、設定を最大4パターンまで切り替えて使えます。
つまり、10個の物理キーで、実質的に40個近くのショートカットを操れるのです。
例えば、グループ1には「元に戻す」「保存」などの基本操作を登録します。
グループ2にはイラスト用の「ペン」「消しゴム」ツールを、グループ3には色塗り用の「塗りつブラシ」「スポイト」ツールを登録する、といった使い分けが出来ます。
作業の内容に合わせてキーの設定を瞬時に切り替えられるので、コンパクトな見た目以上にたくさんの機能をこの一台に集約出来ます。
キーボードのあちこちに手を伸ばす必要がなくなり、作業が格段にスムーズになるでしょう。


2つのモードを持つ直感的なメカニカルダイヤル(ホイール)
本体の角にある大きなダイヤル(ホイール)も、XPPen ACK05の作業効率を飛躍的に高める重要なパーツです。
このダイヤルは、ただ回すだけでなく、中央のボタンを押すことで機能を切り替えられます。
例えば、イラストを描いている時、ダイヤルを回してキャンバスの拡大・縮小をスムーズに行えます。
そして中央のボタンを一度押すと、今度はブラシサイズの変更モードに切り替わります。
もう一度押せば、キャンバスの回転モードに、といった具合です。
この機能のおかげで、画面のメニューをクリックしたり、キーボードのショートカットを探したりすることなく、ダイヤルを回すだけで感覚的に操作を続けられます。
「カチカチ」という小気味よい感触が、どれだけ回したかを指先に伝えてくれるので、微調整も簡単です。
一度このダイヤルの便利さを体験すると、もうこれなしでの作業は考えられなくなるかもしれません。


Bluetooth 5.0による快適なワイヤレス接続
XPPen ACK05は、使う人の環境に合わせて3つの接続方法を選べるのが大きな強みです。
一つ目は、Bluetooth 5.0によるワイヤレス接続です。
ケーブルがないので机の上がすっきりし、デバイスを好きな場所に置いて自由に作業出来ます。
二つ目は、付属のUSBレシーバーを使ったワイヤレス接続です。
パソコンのUSBポートに挿すだけで、難しい設定なしに安定した接続が可能です。
三つ目は、USB-Cケーブルを使った有線接続です。
充電しながら使いたい時や、絶対に接続が途切れてほしくない時に安心です。
このように、接続方法が豊富なため、デスクトップパソコンでもノートパソコンでも、WindowsでもMacでも、環境を問わずに使えます。
ケーブルのわずらわしさから解放されるワイヤレス接続は、一度使うと手放せなくなる快適さです。


薄型・軽量デザインとバッテリー持続時間
XPPen ACK05は、機能性だけでなく携帯性も非常に優れています。
その重さはわずか75gで、厚さもたったの10mmしかありません。
これは、一般的なスマートフォンよりもずっと軽くて薄いサイズ感です。
そのため、ノートパソコンと一緒にカバンに入れても全く邪魔にならず、どこへでも気軽に持ち運べます。
さらに驚くべきは、このコンパクトなボディに搭載されたバッテリーの性能です。
一度フルに充電すれば、なんと最大で約300時間も連続して使用可能です。
毎日数時間使ったとしても、一度の充電で何週間も持つ計算になります。
「いざ使おうと思ったら充電が切れていた」という心配がほとんどありません。
この「軽さ」と「バッテリーの長さ」が、場所を選ばずにクリエイティブな活動をしたい人々にとって、強力な味方となるでしょう。


XPPen ACK05の初期設定ガイドとドライバの使い方
このセクションでは、XPPen ACK05を使い始めるための初期設定について、初心者の方にも分かりやすく解説します。公式サイトからのドライバのダウンロードとインストール方法、BluetoothやUSBケーブルでの接続手順、そして最も重要なキーとダイヤルのカスタマイズ方法まで、画像付きで丁寧にガイドします。
ドライバのダウンロードとインストール手順
XPPen ACK05の全ての機能を使うためには、まず専用のドライバソフトウェアをパソコンにインストールする必要があります。
ドライバは、XPPenの公式サイトから無料でダウンロード出来ます。
お使いのパソコンのOS(WindowsかMacか)に合ったドライバを選んでください。
ダウンロードしたファイルを実行し、画面の指示に従ってインストールを進めてください。
インストールが終わったら、一度パソコンを再起動すると確実です。


接続方法(Bluetoothワイヤレス / USB-C有線)
ドライバのインストールが終わったら、いよいよXPPen ACK05をパソコンに接続します。
接続方法はとても簡単です。
【Bluetoothワイヤレス接続の場合】
- ACK05本体の電源スイッチをオンにします。
- 指定されたキー(モデルによりダイヤル中央ボタンまたはK1キー)を6秒間長押しして、ペアリングモードにします。
- パソコンのBluetooth設定画面を開き、「Shortcut Remote」というデバイス名を探して接続します。
【USBワイヤレスレシーバー接続の場合】
- 付属のUSBレシーバーをパソコンのUSBポートに差し込みます。
- ACK05本体の電源をオンにすれば、自動で接続されます。
【USB-C有線接続の場合】
- 付属のUSB-Cケーブルで、ACK05とパソコンを繋ぎます。
- これだけで自動的に認識され、充電しながら使用出来ます。
一番簡単なのはレシーバーか有線接続ですが、ケーブルレスで使いたいならBluetooth接続がおすすめです。


最重要!キーとダイヤルのカスタマイズ設定方法
接続が完了したら、いよいよXPPen ACK05を自分好みにカスタマイズしていきましょう。
インストールしたドライバソフトを起動すると、設定画面が開きます。
ここでの設定が、この左手デバイスを究極の時短ツールに変えるための最も重要なステップです。
(1) アプリケーションごとのプロファイル設定
まず最初に設定したいのが、アプリケーションごとのプロファイルです。
これは、使うソフトによってキーの役割を自動で切り替えるための設定です。
例えば、「Clip Studio Paint」を使っている時はイラスト用のショートカットが有効になり、ブラウザの「Google Chrome」に切り替えたら、ウェブ閲覧用のショートカットに自動で変わるように出来ます。
設定画面の上部にあるアプリケーションバーの「+」ボタンから、設定を分けたいソフトを追加していくだけです。
この機能を使えば、ソフトごとに設定をいちいち変更する手間が省け、非常に快適になります。
(2) ショートカットキーの割り当て方
次に、各キーに具体的な機能を割り当てていきます。
設定画面に表示されているACK05のイラストの、設定したいキーをクリックします。
すると、ドロップダウンメニューが表示され、どんな機能を割り当てるか選べます。
「キーボードから入力」を選べば、「Ctrl+Z(元に戻す)」や「B(ブラシツール)」のような、キーボードのショートカットをそのまま登録出来ます。
他にも、マウスのクリックを割り当てたり、特定のアプリケーションを起動する命令を登録したりすることも可能です。
自分がよく使う操作をどんどん登録して、自分だけの最強の左手デバイスを作り上げましょう。
(3) ダイヤル(ホイール)機能の設定と切り替え
最後に、ダイヤル(ホイール)の機能を設定します。
キーの設定と同じように、設定画面でダイヤルの部分をクリックします。
ダイヤルには、時計回りと反時計回りのそれぞれに機能を割り当てられます。
初期設定では「ズーム」「スクロール」「ブラシ」「回転」の4つの機能グループが用意されています。
これらの機能を自分好みのものに変更することも可能です。
例えば、「回転」はあまり使わないから、代わりに「レイヤーの切り替え」を登録する、といったカスタマイズが出来ます。
設定した4つの機能は、ダイヤルの中央にあるボタンを押すたびに順番に切り替わります。
画面に今どの機能が有効か表示されるので、分かりやすいです。


XPPen ACK05を使ってみた感想
このセクションでは、XPPen ACK05を実際に様々なクリエイティブソフトで使ってみたリアルな感想をお届けします。イラスト制作ソフト「クリスタ」や写真編集の「Photoshop」、動画編集ソフトでの具体的な使用感から、キーの押し心地やダイヤルの操作性、ワイヤレス接続の安定性まで、購入を検討している方が本当に知りたいであろうポイントを、正直にレビューします。
主要ソフトでの動作感
XPPen ACK05を、様々なクリエイティブソフトで実際に使ってみました。
どのソフトでも、キーボードショートカットを割り当てることで、作業効率が大きく向上するのを実感出来ました。
(1) Clip Studio Paint (クリスタ) での使用感
イラスト制作ソフトのクリスタでは、XPPen ACK05がまさに本領を発揮します。
ダイヤルでのキャンバスの拡大・縮小や回転が非常にスムーズで、絵を描くリズムを崩さずに全体のバランスを確認出来ます。
キーには「ペン」「消しゴム」「投げなわ選択」「取り消し」などを登録しました。
これにより、右手はペンを握ったまま、左手だけで瞬時にツールを切り替えられるようになります。
これまでキーボードに手を伸ばしていた時間がなくなり、描画に集中できる時間が増えました。
特に、少し離れた場所からリラックスした姿勢で描けるワイヤレス接続の快適さは格別です。
(2) Photoshop / Lightroom での使用感
写真編集ソフトのPhotoshopやLightroomでも、この時短左手デバイスは非常に役立ちます。
Photoshopでは、クリスタと同様にダイヤルでの画像の拡大・縮小が便利です。
キーには「ブラシツール」「修復ブラシ」「レイヤーの追加」「保存」などを割り当てると、作業がはかどります。
Lightroomでは、ダイヤルに「露出量」や「コントラスト」といったスライダーの調整を割り当てると、直感的な写真の現像作業が可能です。
キーには、写真のレーティング(星付け)やフラグ立てのショートカットを登録しておくと、大量の写真の選別作業を高速化出来ます。
(3) 動画編集ソフト (Premiere Pro / DaVinci Resolve) での活用
動画編集ソフトでも、XPPen ACK05は強力なアシスタントになります。
最も効果的なのは、ダイヤルを使ったタイムラインの操作です。
ダイヤルを回すことで、タイムラインをスムーズに拡大・縮小したり、フレーム単位で移動したり出来ます。
キーには、「カット(ブレードツール)」「再生/停止」「前の編集点へ移動」「次の編集点へ移動」などを登録するのがおすすめです。
これにより、キーボードとマウスを行き来する回数が減り、カット編集の作業時間を大幅に短縮出来るでしょう。


キーの打鍵感とダイヤルの操作性は?
XPPen ACK05の操作感について、もう少し詳しくお話しします。
まず、10個のキーの打鍵感ですが、これは好みが分かれるかもしれません。
キーはノートパソコンのようなパンタグラフ式で、軽い力で静かに押せます。
しかし、一部のユーザーからは「少しフニャフニャしている」「押した感覚が少し物足りない」という声もあります。
カチッとした確かな手応えを求める人には、少し柔らかすぎると感じる可能性があります。
一方で、ダイヤルの操作性は非常に評価が高いです。
回すと「カチカチ」と明確なクリック感があり、一目盛りずつ正確に操作出来ます。
このしっかりとしたフィードバックがあるおかげで、ブラシサイズの微調整なども思いのままです。
キーの感触は価格を考えると納得の範囲ですが、ダイヤルの優れた操作感は価格以上の価値があると言えるでしょう。


ワイヤレス接続の安定性と遅延は?
ワイヤレスのデバイスで気になるのが、接続の安定性や操作の遅延です。
XPPen ACK05をBluetoothと2.4GHzレシーバーの両方で試してみましたが、通常の使用で接続が途切れたり、操作が遅れたりすることはほとんどありませんでした。
イラスト制作や写真編集のような、精密な操作が求められる作業でも、遅延を感じることなく快適に利用出来ています。
Bluetooth接続は、ケーブルがなくて机の上がすっきりするのが最大のメリットです。
ただし、周りにたくさんのワイヤレス機器がある環境では、まれに電波が干渉する可能性もゼロではありません。
もし接続の安定性を最優先するなら、付属の2.4GHz USBレシーバーを使うのがおすすめです。
こちらはパソコンに挿すだけで、より安定した接続を確保出来ます。
総じて、XPPen ACK05のワイヤレス性能は信頼性が高く、クリエイティブな作業の集中を妨げることはないでしょう。


購入前に知りたい XPPen ACK05のデメリットと注意点
どんなに素晴らしい製品にも、いくつか気になる点はあります。このセクションでは、XPPen ACK05の購入を後悔しないために、知っておくべきデメリットや注意点を正直にお伝えします。キーの打鍵感やUSBレシーバーの収納場所の問題、そしてドライバソフトウェアの使い勝手など、実際に使って感じたリアルな声を紹介します。
個人的に気になったポイント
XPPen ACK05は非常にコストパフォーマンスが高い製品ですが、価格を抑えるためにいくつかの点で割り切りが見られます。
実際に使ってみて、個人的に少し気になった点をいくつか紹介します。
- キーの打鍵感前述の通り、キーの押し心地が少し柔らかく感じられます。しっかりとしたクリック感が好きな人には物足りないかもしれません。
- USBレシーバーの収納場所がない本体は持ち運びに最適ですが、2.4GHz接続で使うための小さなUSBレシーバーを本体に収納するスペースがありません。なくしてしまわないか少し心配になります。
- 有効なキーグループが分からないキー設定を4つのグループで切り替えられますが、今どのグループを使っているのかを示すランプなどがありません。そのため、慣れるまでは「あれ、このキーは何だっけ?」と混乱することがあります。
- 充電端子の位置本体を縦向きに置いた時、USB-Cの充電端子が下側に来ます。有線で使いながら充電する場合、ケーブルの取り回しが少し窮屈に感じることがありました。
これらは大きな欠点ではありませんが、購入前に知っておくと「思っていたのと違った」という事態を防げるでしょう。


ドライバの安定性や互換性について
XPPen ACK05の心臓部とも言えるのが、カスタマイズを行うためのドライバソフトウェアです。
このドライバは基本的に安定して動作しますが、いくつか注意点があります。
まず、ドライバの設定画面が少し分かりにくいと感じる人がいるかもしれません。
特に初めて設定する時は、どこをどう操作すれば良いのか、少し戸惑う可能性があります。
ボタンの配置が実際のデバイスと少し違って表示されるなど、直感的でない部分も見られます。
また、ごくまれに、お使いのパソコンの環境によっては、最初にデバイスがうまく認識されないという報告もあります。
その場合は、公式サイトのQ&Aを確認したり、ドライバを一度アンインストールして再インストールしたりすると解決することが多いです。
ソフトウェアの使い勝手には、今後のアップデートによる改善を期待したいところです。
とはいえ、一度設定してしまえば頻繁に触るものではないので、大きな問題にはならないでしょう。


XPPen ACK05はこんな人におすすめ!
ここまでXPPen ACK05の様々な側面を見てきましたが、結局のところ、どのような人にこのデバイスは向いているのでしょうか。このセクションでは、特におすすめしたいユーザーのタイプを具体的に挙げます。さらに、他の人気の左手デバイス「TourBox Elite」や「CLIP STUDIO TABMATE 2」との簡単な比較も行い、あなたがACK05を選ぶべきかどうかを判断する手助けをします。
特におすすめしたいユーザー層
XPPen ACK05の魅力や注意点をふまえて、この時短左手デバイスは特に以下のような方々におすすめです。
- 初めて左手デバイスを試す初心者の方手頃な価格で本格的な機能を体験できるので、左手デバイス入門に最適です。難しい操作もなく、直感的に使い始められます。
- コストを抑えて作業効率を上げたい学生や趣味のクリエイター高価な機材に手が出なくても、XPPen ACK05なら少ない投資でプロのような快適な作業環境に近づけます。
- ノートPCや省スペースな環境で作業する人薄型・軽量でワイヤレスなので、限られた机のスペースを有効活用出来ます。持ち運びが多い人にもぴったりです。
- イラスト、写真編集、動画編集など幅広い用途で使いたい人特定のソフトに限定されず、様々なアプリケーションで使える汎用性の高さが魅力です。趣味や仕事の幅を広げたい方にもおすすめです。
もしあなたがこれらのいずれかに当てはまるなら、XPPen ACK05はきっと満足のいく選択になるでしょう。


他の左手デバイスと迷っている方へ(簡易比較)
「他の左手デバイスも気になる…」という方のために、代表的なライバル製品とXPPen ACK05を簡単に比較してみました。
それぞれのデバイスに特徴があり、得意なことや向いている人が異なります。
製品 | XPPen ACK05 | TourBox Elite | CLIP STUDIO TABMATE 2 |
価格帯 | 約5,000円~7,000円 | 約36,000円~44,000円 | 約10,000円~13,000円 |
主な特徴 | 10キー+ダイヤル、3種の接続方式、薄型軽量、高い汎用性 | 複数のダイヤルとノブ、高度なマクロ設定、ハプティックフィードバック | CSPに完全特化、握りやすいエルゴ形状、ホイール搭載 |
こんな人におすすめ | 初心者、コスパ重視、幅広いソフトで使いたい人 | プロのクリエイター、複雑な操作を極めたい人、予算に余裕がある人 | CLIP STUDIO PAINTをメインで使う人、握って操作したい人 |
この表から分かる通り、TourBox Eliteは非常に高機能ですが、価格もプロ向けです。
CLIP STUDIO TABMATE 2はクリスタでの使いやすさに特化していますが、他のソフトでは使えません。
それに対してXPPen ACK05は、圧倒的な価格の安さと、どんなソフトでも使える汎用性のバランスが非常に優れています。
初めて左手デバイスを買うなら、まずはXPPen ACK05でその便利さを体験し、将来さらに専門的なデバイスが必要になった時にステップアップを考えるのが賢い選択と言えるでしょう。


XPPen ACK05の価格と購入方法(どこで買うのがお得?)
XPPen ACK05の購入を決めた、あるいは検討している方のために、価格とどこで買うのがお得かについて解説します。
XPPen ACK05の価格は、おおよそ5,000円台から7,000円前後で販売されていることが多いです。
セール時期などによって価格は変動します。
主な購入場所は以下の通りです。
- XPPen公式ストア公式サイトなので、安心して購入出来ます。公式ストア限定のセールやキャンペーンが開催されることもあります。
- Amazonセール時には最も安く購入できるチャンスが多いです。プライム会員なら送料が無料で、すぐに届くのも魅力です。ユーザーレビューも豊富なので参考に出来ます。
- 楽天市場 / Yahoo!ショッピング普段からこれらのサービスを利用している方なら、ポイントを貯めたり使ったり出来るのが大きなメリットです。ポイントアップのキャンペーンを狙うとお得に購入出来ます。
- 家電量販店(ヨドバシカメラ、ビックカメラなど)実際に商品を手に取って確かめたい方におすすめです。店舗独自のポイントも貯まります。
結論として、価格を最優先するならAmazonのセールを待つのが一番ですが、すぐに欲しい場合やポイントを活用したい場合は、それぞれのオンラインストアを比較検討するのが良いでしょう。
ぜひ、ご自身にとって一番お得な方法で購入してください。
XPPen ACK05は、イラスト制作や動画編集などのクリエイティブな作業を劇的に効率化する「時短」左手デバイスです。約5,000円からという驚きの低価格でありながら、カスタマイズ可能な10個のキーと直感的なダイヤル、そして3種類の接続方法を持つなど、価格以上の機能を備えています。キーの打鍵感など細かな点で妥協点は見られるものの、それを補って余りあるほどのコストパフォーマンスを誇ります。これから左手デバイスを始めてみたい初心者の方や、予算を抑えたい学生、趣味で活動するクリエイターにとって、これ以上ない最適な一台と言えるでしょう。このデバイスが、あなたの創作活動をより速く、より楽しいものに変えてくれるはずです。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。




