リビングでは何の問題もなく見られていた動画が、寝室にパソコンを持っていったとたん、画面の真ん中でくるくると輪が回り始める。同じパソコン、同じWi-Fi、同じ契約なのに、部屋を変えただけで速度が変わる。「壊れたのかしら」と不安になった経験はありませんか。
この記事では、ソフトウェア開発40年の元エンジニアである私ヒロが、この不思議な事件の犯人を消去法の推理で解き明かします。読み終わる頃には、ご自宅のどこで電波が弱っているのかをご自分で確かめる手順まで身についているはずです。
先に結論を予告しておきましょう。犯人はパソコンでも、契約でもありません。「見えない壁」です。
※本記事はWindowsパソコンを前提にしています。
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記事の内容について
本記事は、筆者(ヒロ)の実体験や調査をベースに構成しています。ただし、読者の皆様に分かりやすく解説するため、また筆者や関係者のプライバシーを保護するため、登場人物・時期・環境・金額などの細部を一部変更したり、一般的な事例やフィクションを織り交ぜたりしている場合があります。すべての記述が筆者の個人的な事実そのままとは限りません。
また、記事内に登場する人物(テル・タケシなど)は、内容を分かりやすくお伝えするための架空のキャラクターであり、実在の人物との会話を記録したものではありません。
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1. 寝室に行くと動画が止まる パソコンは本当に犯人なのか?

事件の始まりは、いつもの何気ないひと言でした。近所のテルさんが、ノートパソコンを抱えてうちに相談に来たのです。

リビングだと速いのに、寝室に持っていくとネットが遅いの。パソコンの調子が悪いのかしら?

それ、ルーターが安物なんすよ。高いやつに買い替えれば家中どこでも速くなるっす。
甥のタケシは自信満々です。ですが、元エンジニアとしては聞き捨てなりません。原因も調べずに数万円のルーターを買うのは、犯人が分からないまま家中の鍵を全部交換するようなものだからです。
似たような場面に、心当たりはありませんか。寝室でYouTubeが止まる。書斎のWeb会議で自分の声だけ途切れる。孫とのビデオ通話が、いいところで固まる。どれも「場所を変えると起きる」のが共通点です。
この記事を読み終えると、次の3つができるようになります。
- 「部屋によって遅い」のは故障ではなく電波の性質だと、仕組みから理解できる
- 自宅のどこで電波が弱っているのか、Windowsパソコンで切り分けできる
- 置き場所の見直し・電波の使い分け・中継機やメッシュWi-Fiなど、自分に合った対策を選べる
それでは、推理を始めましょう。まずは容疑者を1人ずつ調べていきます。
2. 第一の手がかり リビングでは速い つまり故障ではない

結論から言います。「場所を変えると速度が変わる」という事実こそが、最大のヒントです。この一点だけで、容疑者リストはほとんど絞り込めてしまうのです。
順番に考えてみましょう。まず容疑者その1、パソコン本体。もしパソコンの故障や老朽化が原因なら、リビングでも寝室でも同じように遅くなるはずです。ところが実際は、リビングではサクサク動いている。つまりパソコンはシロです。
容疑者その2、回線の契約。「安いプランだから遅いのでは」という疑いですね。ですが契約している回線は家全体で1本です。契約が原因なら、これも家中どこでも等しく遅くなるはず。回線契約もシロです。
では容疑者その3、タケシの言う「安物のルーター」はどうでしょう。もしルーターの性能不足がすべての原因なら、やはり家中まんべんなく遅くなる方が自然です。「リビングでは速いのに、寝室だけ遅い」という場所によるムラは説明できません。買い替えで改善するケースも確かにあるのですが、それは後で述べる「原因」に対策が偶然かみ合った場合の話。まず疑うべき相手ではないのです。
現役時代、システム障害の調査で最初に叩き込まれたのは「事実と矛盾する仮説から消せ」という鉄則でした。その鉄則に従って消していくと、残る容疑者はただひとつ。「場所」に関係する何か、つまり電波そのものです。

えっ、じゃあ犯人は誰なんすか? 電波が犯人って意味わかんないんすけど。

犯人はね、「見えない壁」なんだ。それを理解するには、まずWi-Fiの電波の正体を知る必要があるよ。
3. 第二の手がかり Wi-Fiの電波は「見えない光」だった

3.1 電波は懐中電灯の光に似ている
Wi-Fiの電波の正体をひと言で言うと、「目に見えない光」です。実は電波と光は物理的には同じ仲間で、性質もよく似ています。
夜の部屋で懐中電灯をつける場面を想像してみてください。近くは明るく照らせますが、離れるほど光は弱く、ぼんやりしていきますよね。電波もまったく同じで、ルーターから遠ざかるほど弱くなります。リビングのルーターから廊下を挟んだ寝室は、懐中電灯から遠く離れた薄暗い場所、というわけです。
そしてもうひとつ、光は壁でさえぎられます。隣の部屋の懐中電灯の光が、壁越しにこちらへ届かないのと同じで、電波も壁や床を通り抜けるたびに弱まっていくのです。これが先ほど予告した「見えない壁」の正体です。
3.2 電波が苦手な「3つの壁」 コンクリート・金属・水
ただし、壁なら何でも同じというわけではありません。電波には特に苦手な相手が3つあります。取り調べ室に呼び出しましょう。
- コンクリートの壁・床:マンションの戸境壁や階の間など。木の壁に比べて電波を大きく弱めます
- 金属:スチール棚、金属入りの断熱材、冷蔵庫など。電波を反射してしまい、ほとんど通しません
- 水:浴室、水槽、水回り。電波は水に吸収されやすい性質があります
逆に、木の壁やガラスは比較的電波を通しやすい素材です。ですから同じ「隣の部屋」でも、間にあるものによって届き方はまるで変わります。
ご自宅の間取りを思い浮かべてみてください。ルーターと寝室の間に、浴室や台所を挟んでいませんか。「リビングと寝室の間に水回りがある」という間取りは日本の住宅では珍しくなく、電波にとっては難所の連続なのです。
3.3 ルーターを収納にしまうのは「押し入れから家中を照らす」ようなもの
ここでもうひとつ、見落とされがちな手がかりがあります。ルーター自身の置かれている場所です。
配線を隠したい気持ちはよく分かります。私も昔、妻に「黒い機械がゴチャゴチャして見苦しい」と言われ、テレビ台の扉の中に押し込んだことがありました。ですが電波が「見えない光」だと分かった今なら、これがどういう行為か想像がつきますよね。押し入れの中から懐中電灯で家中を照らそうとしているようなものです。
家の隅の収納の中、床への直置き、テレビや冷蔵庫のすぐ裏。こうした場所は、電波の出発点からすでにハンデを背負わせてしまいます。具体的な改善方法は後半の対策の章でご紹介しますので、まずは「うちのルーターはどこにいたかな」と思い出しておいてください。

うちのルーター、玄関の靴箱の上だわ…。家の端っこだし、扉の中だし…。

それも立派な手がかりですよ。ただね、犯人はまだもう1人いるんです。実は電波には「性格の違う2種類」がいるんですよ。
4. もうひとつの落とし穴 2.4GHzと5GHz、性格の違う2つの電波

4.1 5GHzは短距離ランナー、2.4GHzは長距離ランナー
ご家庭のWi-Fiルーターは、実は2種類の電波を同時に飛ばしています。「2.4GHz(ギガヘルツ)帯」と「5GHz帯」という2つで、この数字は電波の周波数、つまり波の細かさを表しています。
難しい話は抜きにして、性格だけ覚えてください。5GHzは短距離ランナー。スピードは速いのですが、壁や距離に弱く、遠くまで走れません。2.4GHzは長距離ランナー。遠くの部屋まで粘り強く届きますが、スピードは控えめで、しかも混雑や他の機器の干渉に弱いという弱点があります。
| 項目 | 5GHz帯(短距離ランナー) | 2.4GHz帯(長距離ランナー) |
| 速さ | 速い | 控えめ |
| 壁・距離 | 弱い(遠い部屋が苦手) | 比較的強い(回り込んで届く) |
| 混雑・干渉 | 受けにくい | 受けやすい(電子レンジ等と同じ帯域) |
| 向いている場面 | ルーターと同じ部屋・近い部屋 | 離れた部屋・障害物が多い場所 |
「速くて遠くまで届く電波にすればいいのに」と思いますよね。実はここに、今回の事件の核心が隠れています。
4.2 なぜ「速くて遠くまで届く電波」を作らないのか?
結論から言うと、作らないのではなく、物理法則として作れないのです。周波数が高い電波ほどたくさんの情報を運べて速い。その代わり、光のようにまっすぐ進む性質が強くなり、壁などの障害物に弱くなる。この2つは、あちらを立てればこちらが立たずのトレードオフの関係にあります。
ですから、電波が壁で弱まるのはルーターの性能不足でも、メーカーの手抜きでもありません。物理法則という動かせない制約の中で、各社が知恵を絞って設計しているのです。40年この業界にいた身として、ここは声を大にして言いたいところですね。
身近な例もあります。ラジオのAM放送は音質こそ控えめですが山向こうまで届き、FM放送は音が良い代わりに届く範囲が狭い。携帯電話の電波も同じ考え方で設計されています。「速さ」と「届きやすさ」の綱引きは、無線の世界の宿命なのです。
もう少し詳しく:周波数と波長の話(興味のある方だけどうぞ)
周波数が高いほど電波の波長(波1つ分の長さ)は短くなります。2.4GHzの波長は約12.5cm、5GHzは約6cm。波長が短いほど直進性が強まり、障害物の裏側に回り込む力(回折)が弱くなるため、壁の向こうに届きにくくなります。一方、周波数が高いほど一度に運べる情報量は増えるので通信は速くなります。近年のWi-Fi 6EやWi-Fi 7で使われ始めた6GHz帯は、さらに速い代わりにさらに障害物に弱い、という同じトレードオフの延長線上にあります。
5. 真相 犯人は「距離と障害物」、そして電波の使い分けだった

さて、手がかりが出そろいました。種明かしです。
「同じWi-Fiなのに部屋によって速度が違う」事件の典型的な真相は、「速い方の電波(5GHz)が、遠い部屋まで届いていない」ことです。リビングでは元気な短距離ランナー(5GHz)の電波を受け取れているのに、壁と距離を越えた寝室では、その電波が弱りきってしまっている。パソコンは弱った5GHzにしがみついて速度が出ないか、あるいは自動的に長距離ランナー(2.4GHz)へ切り替わって、そもそもの速度が控えめになっている。どちらにしても「部屋によって速度が違う」ように見える、というわけです。
さらに、事件を複雑にする「第三の容疑者」もいます。電子レンジやBluetooth機器です。これらは2.4GHz帯と同じ周波数帯を使うため、たとえば台所の近くの部屋では、電子レンジを使うたびに2.4GHzの通信が乱れることがあります。「夕食どきだけ遅くなる」ような場合は、この容疑者も頭の隅に置いておいてください。

マジっすか。電波が2種類あって、速いほうが寝室まで届いてなかったってことっすか。

その通り。だから犯人は1人じゃなくて、「距離」と「障害物」と「電波の使い分け」の共犯なんだ。ルーターを疑う前に、まず現場検証をしようね。
事件の全体像を整理しておきましょう。速度低下の原因は1つとは限らず、層で考えるのが元エンジニア流です。
- 第1層:距離 ルーターから遠いほど電波は弱る
- 第2層:障害物 コンクリート・金属・水は特に電波を弱める
- 第3層:周波数帯 速い5GHzほど遠くの部屋に届きにくい
- 第4層:干渉源 電子レンジ等が2.4GHzを乱すことがある
ここまでが仕組みの話。ここからは、あなたの家の犯人を特定する現場検証に移ります。道具は、お手元のWindowsパソコンだけで十分です。
6. わが家の犯人を特定する Windowsでできる切り分け3ステップ

やることはシンプルで、「見る」「測る」「切り替える」の3ステップです。かかる時間は15分ほど。障害調査の基本は「勘ではなく記録」ですので、メモ用紙を1枚ご用意ください。
タスクバー右下のWi-Fiアイコン(扇形のマーク)を、リビングと遅い部屋とで見比べます。扇の本数が減っていれば、電波が弱っている証拠です。
速度測定サイトで、同じ時間帯に部屋ごとの速度を測ってメモします。部屋ごとの数値の差が、そのまま「犯行の証拠」になります。
遅い部屋で電波の種類を切り替えてみて、安定するかどうかを確かめます。これで犯人が確定します。
6.1 ステップ1 各部屋で電波の強さを確認する
まずは一番手軽な現場検証から。画面右下、時計の近くにある扇形のWi-Fiアイコンに注目してください。この扇の本数が、電波の強さのおおよその目安です。
ノートパソコンを持って、リビング、廊下、寝室と歩きながらこのアイコンを見比べてみましょう。リビングでは扇が満タンなのに、寝室では1〜2本に減っている。それだけで「この部屋で電波が弱っている」という動かぬ証拠になります。老眼にはいささか小さいマークですが、ここは眼鏡をかけ直してでも見る価値がありますよ。
6.2 ステップ2 各部屋で速度を測ってみる
次は数字で証拠を固めます。ブラウザでFast.comやSpeedtest.netといった速度測定サイトを開くと、今の通信速度を測ってくれます。操作はページを開いて待つだけ、あるいはボタンを1回押すだけです。
ポイントは「同じ時間帯に、部屋だけ変えて測る」こと。時間帯が違うと回線の混雑具合が変わってしまい、比較になりません。たとえば「リビング80Mbps、寝室8Mbps」のような差が出れば、場所が原因という推理の裏付けになります。なお、この数値はあくまで一例です。間取りや建材によってご家庭ごとの差が大きい点はご承知おきください。
6.3 ステップ3 5GHzと2.4GHzを切り替えて比較する
仕上げの取り調べです。ご家庭のルーターは多くの場合、電波の名前(SSID)を2つ持っています。ルーター本体のラベルを見ると「〇〇〇-a」と「〇〇〇-g」のように書かれていることが多く、末尾に「a」や「A」が付くのが5GHz、「g」や「G」が付くのが2.4GHzという命名が一般的です(メーカーにより異なるため、本体ラベルや説明書でご確認ください)。
遅い部屋でタスクバーのWi-Fiアイコンをクリックし、今つないでいるのと反対の電波を選んで接続し直します。パスワード(暗号化キー)はルーター本体のラベルに書かれています。そのうえで、もう一度ステップ2の速度測定を行ってください。
ここで「5GHzでは途切れがちだったのに、2.4GHzにしたら安定した」となれば、真相はほぼ確定。「速い電波が届かない部屋だった」ということです。逆にどちらでも変わらず遅い場合は、そもそも電波自体がほとんど届いていないか、干渉源など別の要因が絡んでいる可能性があります。

見て、測って、切り替える…。これなら機械が苦手な私にもできそうだわ。

そうそう、勘で買い物する前に、測って比べる。遠回りに見えて、それが一番の近道なんですよ。
7. 対策の選び方 置き場所・電波の使い分け・中継機/メッシュWi-Fi

犯人が特定できたら、いよいよ対策です。大事なのは順番。お金のかからない対策から順に試すのが鉄則です。
7.1 まずはお金のかからない対策から:ルーターの置き場所
最初に見直すべきはルーターの置き場所です。理想は「家の中心に近く、床から1〜2mの高さ、まわりに遮るものがない場所」。部屋の照明を天井の真ん中に付けるのと同じ理屈で、電波も家の中心から放つのが一番むらなく行き渡ります。
収納の中や床置き、テレビ・冷蔵庫の裏に置いている場合は、扉の外へ、棚の上へ出してあげるだけでも変わる可能性があります。わが家でもテレビ台の中から棚の上に出しただけで、2階の部屋の動画が止まりにくくなった経験があります。もちろんこれは一例で、効果は間取り次第ですが、タダで今日できる対策として試す価値は十分です。配線の見た目問題は、私は「機械も呼吸したいらしいよ」という苦しい説明で妻を説得しました。
7.2 電波の使い分け:近くは5GHz、遠くは2.4GHz
2つ目も無料の対策です。ステップ3で確かめた結果をそのまま活かして、ルーターに近い部屋では5GHz、遠い部屋や壁の多い部屋では2.4GHzと、部屋によって電波を使い分けます。短距離ランナーと長距離ランナー、適材適所というわけですね。
一度その部屋で接続しておけば、Windowsは接続履歴を覚えてくれます。「寝室では2.4GHzにつなぐ」と決めておくだけで、動画の途切れが減るケースは多いとされています。ただし2.4GHzは電子レンジと相性が悪いので、台所の近くで使う場合は「レンジ使用中は少し乱れることがある」と覚えておいてください。
7.3 それでも届かないなら:中継機・メッシュWi-Fi・有線LAN
置き場所と使い分けを試しても改善しない場合、いよいよ機器の出番です。選択肢は主に3つあります。
- 中継機:ルーターと遠い部屋の中間に置き、電波をバケツリレーのように中継する機器。数千円台からあり、「あと一部屋だけ届かない」場合の定番です
- メッシュWi-Fi:複数の機器を家中に配置し、網の目のように電波を張りめぐらせる仕組み。家中に照明を増やすイメージで、広い家や3階建てに向きます
- 有線LAN:確実性を最優先したい部屋(Web会議をする書斎など)には、LANケーブルで直接つなぐ選択肢もあります。電波の事情と無縁になるのが強みです
また、ルーター自体が10年選手というご家庭なら、Wi-Fi 6やWi-Fi 6Eといった新しい規格のルーターへの買い替えも選択肢に入ってきます。タケシの意見も、原因を特定した後でなら正解になり得るのです。順番だけ間違えないようにしましょう。
いずれの機器も「必ず届くようになる」とは言い切れません。間取りや建材との相性がありますので、切り分けの結果(どの部屋で・どちらの電波が・どれくらい弱いか)を持って、販売店や各メーカーの適合情報を確認してから選ぶと失敗しにくくなりますよ。
8. よくある質問(FAQ)

- 中継機とメッシュWi-Fi、どちらを選べばいいですか?
-
「届かない部屋が1つだけ」なら中継機、「複数の部屋や階全体で弱い」ならメッシュWi-Fiが目安です。中継機は手頃ですが、経由するぶん速度が落ちる傾向があります。家全体を均一にカバーしたい場合はメッシュWi-Fiの方が向いているとされています。
- ルーターは何年くらいで買い替えるべきですか?
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明確な寿命はありませんが、目安として5年前後で規格が一世代進みます。10年近く使っている場合は、速度だけでなくセキュリティ更新の面でも買い替えを検討する価値があります。ただし本記事の通り、「部屋によって遅い」の原因が距離や障害物なら、買い替えだけでは解決しない可能性があります。
- 5GHzと2.4GHz、結局どちらにつなげばいいですか?
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ルーターと同じ部屋や近い部屋なら5GHz、壁を挟んだ遠い部屋なら2.4GHzが基本の使い分けです。迷ったら両方で速度を測り、その部屋で安定する方を選んでください。部屋ごとに正解が違うのが普通です。
- 賃貸でルーターの置き場所を変えられない場合はどうすれば?
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回線の引き込み口の関係で移動が難しい場合でも、「収納の外に出す」「床から1m以上の高さに上げる」「金属製品や水槽のそばを避ける」だけで改善するケースがあります。それでも届かない部屋には、コンセントに挿すタイプの中継機が設置しやすくおすすめです。
- 速度は何Mbpsあれば十分ですか?
-
目安として、動画視聴(高画質)は25Mbps程度、ビデオ通話は10〜15Mbps程度あれば快適とされることが多いです。数百Mbpsは必須ではありません。「遅い部屋」がこの目安を下回っているかどうかを、切り分けの判断材料にしてください。
- スマホは普通に使えるのに、パソコンだけ遅いのはなぜですか?
-
スマホとパソコンでは、内蔵しているWi-Fi部品の世代や感度が違うことがあり、同じ場所でも受信できる強さに差が出ます。また、パソコンが弱った5GHzをつかみ続けている場合もあります。パソコン側で2.4GHzに切り替えると安定するケースがありますので、本記事のステップ3を試してみてください。
9. まとめ 見えない犯人は、測れば見えてくる

今回の事件、振り返ればこういうことでした。パソコンも契約もルーターも、単独犯ではなかった。「距離」と「障害物」、そして「性格の違う2つの電波の使い分け」。この共犯関係こそが、部屋によって速度が違う謎の真相です。

電波は目に見えない。でもね、測れば見えてくる。「勘で買う」より「測って選ぶ」。これが元エンジニアからの一番のおすすめですよ。
部屋によってWi-Fiが遅いのは、故障でもあなたの使い方のせいでもなく、電波の物理的な性質によるものでした。電波は「見えない光」。遠くなるほど弱まり、コンクリート・金属・水に弱く、速い5GHzほど遠い部屋には届きにくいのです。
まずは今日、「見る・測る・切り替える」の3ステップでご自宅の現場検証をしてみてください。犯人さえ分かれば、対策は置き場所の見直しから中継機・メッシュWi-Fiまで、慌てず順番に選べます。見えない電波との付き合い方、今日から少し変わるはずですよ。
本記事の注意事項(免責事項)
最後までお読みいただきありがとうございました。本記事でご紹介した設定や操作、商品の使用感などは、筆者の環境・体験に基づくものであり、お使いの機器やソフトのバージョン、ご利用環境によって結果が異なる場合があります。なお、分かりやすさやプライバシー保護のため、記事内のエピソードや金額等の数値には一部フィクション・例示を含みます。設定変更やデータ操作を行う際は、事前のバックアップを忘れず、必ずご自身の判断と責任のもとでお試しください。当ブログの情報を利用したことによるいかなる損害についても、筆者は一切の責任を負いかねますので、あらかじめご了承ください。詳しくは「免責事項」をご覧ください。
